vol.
013
JULY
2016
vol.013 / 往復書簡
平井理央 × 速水健朗
東京を舞台に、日々の想いを交換するふたり
2016.08.10
「著書の最後の一文を書く場所が決まっている」速水さんのルーティーン、かっこいいですね! 私は、原稿を読んだり、話したりすることが仕事として多いのですが、すると、一番分かりやすいミスは「噛む」という行為です。新人の頃は、噛むとどうしても動揺してしまい、その後、立て続けに噛むという負の連鎖に陥ったこともありました。「ここは絶対に噛みそう、でも絶対に噛んではいけない!」という場面で私は、画面に映っていないところで、口を閉じたまま、舌を口内で何周かさせる運動をします。後輩から教えてもらった口内体操なのですが、不思議とこれをやると噛まなくなるので、いつからか、必ずやるようになりました。
この体操を教えてくれた後輩とは、ずっと「すぽると!」を共に担当してきた本田朋子さんなのですが、彼女は、私の一つ下の後輩で、まさに支えあって、局アナ時代を過ごしてきた、戦友のような存在です。たくさんのことを教えてもらったし、いっぱい助けてもらいました。
放送終了が、大体深夜1時とかなので、オンエア後に一緒に飲むお店を探すのも結構一苦労で「料理が美味しくて、朝の4時まで空いているお店」のリストを、二人で大切にしていました。そして、東京のお店の移り変わりの早さを、共に嘆いていました。
今は互いにフリーになり、家庭もあり、中々会えていないのですが、先日、久々に一緒に仕事した際には、「完全に、互いの息が分かるねぇ」としみじみしました。
速水さんは戦友というと、どなたの顔が浮かびますか?